しましまお絵かき記録

お絵かきの備忘録です。

いろぬり

別途まとめるとか言って放置していたら記憶が滅しました。怠惰。
aoir-o.hateblo.jp

ここでは下記二点のイラストに対し、どのように描き進めていったかを記録しています。
参考用 < 記録用 のため、雑な説明はご容赦ください。

・GhostChurch(モーザ)

・クラウディア

Ghost Church

このイラストのモチベーションはモーザのメモリー・キャラボイスの着想から。
行ってみたい場所の一つである"Ghost Church"1を思い出し、描き始めました。


こーんな感じで描きたくて

背景いい感じにして、色塗って

・・・あれ?

色が!汚い!!

画面左にあるであろう窓から室内に光が入ってくるような表現をしたかったのですが、全くうまくいかない。
試行錯誤しましたが納得いかない状態が続き、断念。

そっからどうしたのか

イラストレーターのNegさんが投稿されている動画を参考に描き進めました。
youtube.com この方の解説は特に"How"の部分が明確でわかりやすく、完成形を見てもイメージができないプロセスの部分を重点的に教えてくれます。今まで見た解説動画の中でも群を抜いて分かりやすく、とにかくもう...ほんと...すごいんです。見て皆。
講座2も行っているそうです、気になる...。
もちろん解説の全てを踏襲できるのが理想ですが、技量的に不可能なので、いくらかできる範囲かつ見栄えが良くなる部分を抽出し、描き進めました。

具体的には

暗い部分に強烈な光を設け、視線誘導を行います。
Negさんの動画では、塗りはじめは暗い色に光を置いていました。そうすることで完成形の雰囲気をつかめるとのこと。今回はその手法を模倣します。
また、光の形状も重要なため、光をぼかさないように注意しました。
手法採用に伴い、塗りの順番も変える必要があります。
現状、自分がイラストを描く上での色塗り工程が
①ベースカラー⇒②影⇒③ハイライト⇒④調整
のため、②と③が入れ替わる(もしくは②が①に統合する)ことになります。

まず線画をアップデート
布のしわとか、顔とか気に入らない部分を修正。

背景を思いっきり暗くする

色を乗せる
大分暗いし、汚く見えるけどここは我慢。

ハイライト部分を重ねてみる
覆い焼きレイヤーを使用して、立体を意識しながら色を乗せます。

光の部分だけ抜粋
完成形の雰囲気がこの時点で得られるのはこの手法の嬉しさ。
見せたい部分が散らからず、修正も無駄なく進められるのは時間的にもメリットです。

続いて反射光
教会の椅子から反射される暖色の光がモーザの手・お化けのローブ内側を照らすことで 立体感が生まれました。
また、顔に暖色が乗ったので血色がよくなってます。

周辺おばけ追加
メインの邪魔にならないよう、目立たない明度で配置。

背景を追加
ラフ時点の背景採用したほうがよかったな。

色味を修正し、完成
クールな感じに整えた。
暖色が失われてしまったが、全体のもやっとした部分が解消されている。

クラウディア

このイラストのモチベーションはキャラストーリー(メモリー)から。
病魔に侵され薄命となった彼女、The Memento moriなキャラです。
色塗りやデフォルメとの相性確認と、服装の構造理解も兼ねて、キャラのみのイラストとしました。

先ほどと同様の手順で進めていく

雰囲気を追加
遠くから眺めると、キャラの印象が薄い感じがする。

線画を焼き込みカラーで上書き
線画の透明度を50%にし、メリハリをつけてみました。
焼き込みカラーを使うことで彩度は失われず、下地の明暗差を強調してくれます。使いやすい。

描き込み&剣の光も追加
ランタンとは逆側の部分を照らしておきたかったので剣自身も光らせてみる。先ほどのイラスト内、反射光と同じ効果を狙っています。

色味を変更し、完成

話は逸れますが、LightRoomに最終調整を頼り切っていますね。
可能な限りソフトを跨ぎたくないので、クリスタ内のグラデーションマップで行いたいのですが...めんどくさくて諦めています。

まとめ

今回のイラスト二点は光の置き方に注目し、描いていきました。

どんなところがよかったか

今回の手法は、暗い部分に強烈な光を設け、視線誘導を行うというもの。
この手法は、描いている途中での完成形の雰囲気をとらえられること、自分のやりたいことを見失わず進められる点において強力なメリットですね。
また、とにかくかっこよい絵作りをしたい場合もこの手法は有効です。

今後もこの塗り方を使っていくか

今後もこの手法を使っていきたい...所ではあるのですが、今度は暗部の色塗りをコントロールできない課題が生じました。
実際、上のイラストを描き終えた後、このような塗り方をせず、今まで通りの塗り方を採用しています。
それで結局、色塗りの壁にぶち当たり、時間をとられているのですが... 。
手法を知ることでどんどん表現の幅が広がるのは嬉しいのですが、それ以上に描けないものが見えてきて、苦しい(楽しい)です。

クラウディア_別の構図案だったもの

初期はこんな感じのイラストを目指していたのですが、服の形状が分からない。
また人体スケッチも今の技量では厳しいため、現状描けないと判断し3、断念しました。

話は脱線するけど

色にはヒエラルキーという要素があるみたいで、特に明度が重要であるといいます。
自然界の光を表現するのにアーティストの方々は苦労されているみたいで、今回のイラストでも重要であった明暗差はもちろんですが、明度のグループ分けも重要そうです。

明度のグループとか意識してみたイラスト

明度についてはこちらの書籍4でかなり詳しく言及されていますので、詳しく知りたい場合は購入してみてください。
書籍名に違わず光について理論から詳しく説明しているのでお勧めです。自分はパラパラ見る程度で全然使いこなせていないですが...。

以上。
色塗りは苦手ですが、少しずつ良くなるよう頑張ります。